秋が深まりを見せる11月2日(木)、
都庁第一本庁舎大会議場で「第3回 快適通勤プロモーション協議会」が開催された。
7月11日~25日の時差Biz集中取組期間に参加した企業・団体のうち、応募のあった中から
時差Biz推進賞」受賞企業・団体を発表・表彰することもあって、
会場は和やかなムードの中に熱気を感じるという雰囲気であった。

受賞企業・団体の取組内容や工夫の紹介

司会者の発声とともに、時差Biz参加および受賞企業・団体が集まって、第3回快適通勤プロモーション協議会がスタートした。今回の協議会は2部構成で、まず第Ⅰ部では、「時差Biz推進賞」ワークスタイル部門を受賞した8企業・団体から各社5分程度で順に取組内容を発表していただいた。各企業・団体の発表概要は以下の通りである(発表順)。

株式会社アスネット 総務・人事部 リーダー 小甲由美様
時差出勤制度の事前申告を不要としたことで、柔軟で利用しやすい制度となり時差出勤のメリットを最大限に引き出せ、大きな成果があった。
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 人事本部 人事統括部 ダイバーシティ推進室 課長 来間貴浩様
以前から柔軟な働き方ができる制度を整えていたが、社内全体に浸透していない状態にあった。今回の時差Bizは、制度の活用・促進のとても良いきっかけとなり、社員11,000名のうち約8,750人が参加した。
損害保険ジャパン日本興亜株式会社 人事部企画グループリーダー 龍岡望様
社内サテライトオフィス“SOMPOラウンジ”で早朝出社者への軽食無料サービスの実施や、テレワーク・デイにイベントを行うなど、運用上の工夫をすることで成果を上げた。
株式会社TOK 代表取締役社長 吉川桂介様
社長自らが中心になって時差出勤を推進し、早朝出社組の勤務後16時半から会社負担でフットサルを楽しむなどした。社員からは“気分的にゆとりを持てた”“業務上のコミュニケーション頻度が上がった”という声が多く聞かれた。
豊島区 総務部人事課 人事課長 澤田健様
窓口を多く抱える基礎自治体において、区民サービスの質を低下させることなく運用可能な制度とした。今回の時差Bizを契機として、23区初となる時差勤務の本格的な導入を実現した。
日本航空株式会社 執行役員 人財本部長 小田卓也様
本社最上階の共用エリア前に臨時のカフェを開設し、7時30分から無料でコーヒーを提供して時差Bizを盛り上げた。また、ワークとバケーションを融合したワーケーションという自社独自の取組を展開、継続している。
ベーリンガーインゲルハイムジャパングループ 人事本部 人事本部長 相原修様
人事本部 人事企画部 高野美幸様
コアタイム無しの完全フレックスタイム制度およびテレワーク制度を導入。“Design Your Day!”という働き方改革のロゴやキーワードを作成し、社内全体の意識改革に注力した。
ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役 人事総務本部長 島田由香様
2016年7月から働く場所・時間を社員が自由に選べる新しい働き方“WAA(Work from Anywhere and Anytime)”を導入・推進。“心配”ではなく“信頼”をベースに、社員一人ひとりが働き方を自分で決めることを可能にする選択肢を広げたことが成功のカギ。

各企業・団体とも数値化、グラフ化したレポートをステージ上に投影しながら、時差Bizの取組内容と成果をわかりやすく説明していただいた。これからも時差Bizを継続し、働き方改革につなげていこう、という意欲を感じる力強い発表となった。
こうして全企業・団体の発表が終了し、第Ⅰ部は幕を閉じた。
参加企業の取組紹介

受賞企業・団体ブースで情報交換

第Ⅰ部と第Ⅱ部の間の休憩時間には、ロビー横のレセプションホールに設置された、「時差Biz推進賞」受賞企業・団体のブースで、参加者同士が情報交換を行った。
参加者は受賞企業・団体の制度に関する資料に目を通すほか、自社の時差Bizの取組に役立てようと、受賞企業・団体の担当者に制度の作り方のポイントや働き方改革推進の秘訣・企画などを積極的に質問したり交流、意見交換する姿も見られた。

小池知事の挨拶

第Ⅱ部は、小池知事の挨拶からスタートした。
小池知事は2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会に向けての快適通勤環境づくりと、働き方改革の2つの目的の元にスタートした時差Bizについて、「現時点で約330社の企業・団体に参加していただいたことや、首都圏在住者を対象としたアンケート調査では約7割の人が時差Bizを認知していたことなど、初年度ではあるが一定の効果が確認された。働き方改革の起爆剤であるテレワークの普及に向けては都庁内でも取組を推進しており、来年は時差Biz集中取組期間の日数も増やしていく方針である」と述べ、来年度以降さらに時差Bizを推進していく考えを示した。
そして、今日は今回の時差Bizの取組が素晴らしかった企業・団体を表彰させていただくと説明した後、「皆様とアイデアを共有し、今後も時差Bizを盛り上げていきたい」という言葉で締め括った。

時差Biz結果報告

小池知事の挨拶に続き、都市整備局理事 佐藤伸朗から時差Biz結果報告があった。
アンケート結果から、企業・団体は「ホームページに企業名が掲載され自社のPRにつながった」「人事制度の活用促進・社内浸透に貢献した」という意見が多く、個人では「朝の時間を有効活用できた」「働き方を見直すきっかけになった」といった声が多く挙がった。また、いくつかの駅の混雑の緩和状況をグラフで紹介し、混雑が分散し成果があったことを示した。
企業・団体、個人ともに時差Bizのメリットを感じていることが明らかになるとともに今後、更なる拡大に向けて、働き方に関する職場の理解や混雑の見える化などが必要であると総括した。

時差Biz結果報告発表資料

続いて、司会者から今回の「時差Biz推進賞」受賞企業・団体の発表があった。

選定委員長による講評

受賞企業・団体発表に引き続き、
時差Biz推進賞選定委員会委員長の事業構想大学院大学 学長 田中里沙様から講評をいただいた。
今回の審査には、交通、労働などに精通した審査員が集まって選定したと審査体制の紹介の後、選定のポイントを紹介した。ワークスタイル部門は、制度運用の定着度や新しい働き方の提案の有無、利用者の満足度などを中心に選定し、プロモーション部門は時差Bizの普及と促進に貢献したことや話題性があったことなどを基準に選定したことを説明した。そして、今後、さらに時差Biz参加企業・団体が増え、表彰制度への応募も増えることを期待していると締め括った。

松本零士様ご挨拶

続いて時差Biz表彰制度にご協力いただいた、漫画家の松本零士様からご挨拶をいただいた。
「今回描いた絵は、楽しく希望を持つことを表現するために、列車を上昇させている。また、左右向かい合わせになるように描いた2枚の絵の列車の距離感は、時間差を表している」と、絵に込めた時差Bizへの思いを語った。
そして、今後も皆さんで時差Bizの取組を盛り上げてくださいと話を締めた。

表彰式と記念撮影

続いて、受賞企業・団体の表彰式が行われた。
受賞企業・団体には、ワークスタイル部門、プロモーション部門とも表彰状と盾が贈呈された。また、松本零士特別賞受賞の2社には表彰状と盾に加えて、松本零士様直筆の絵が贈呈された。各企業の代表者とも小池知事から表彰状を手渡しされ、誇らしそうな笑顔が見られた。
表彰終了後、小池知事、松本零士様、田中里沙様を中心に受賞企業・団体の代表者が壇上で整列し、記念撮影が行われた。
記念撮影が終了し、第3回快適通勤プロモーション協議会は無事終了した。